ヒラギノフォント公式note

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ヒラギノフォント公式note

株式会社SCREENグラフィックソリューションズが開発・販売するフォントブランド「ヒラギノフォント」の公式アカウントです。フォントの基本からヒラギノフォントのディープな世界まで、楽しく分かりやすいフォント情報をお届けします。

最近の記事

文字並びがバラつく行はなぜ起こる?日本語の特性から考える文字組みの基本|組版基礎1

フリーペーパーや社報、製品カタログなどで、段落の最終行のみ字送り(文字と次の文字との距離)が詰まっている紙面をみることはないでしょうか。ここに挙げた図は、フリーペーパーなどで目にするバラついて見える紙面を再現した作例です。ご自身の目でバラつきが気になる箇所を見つけてください。 これは、日本語の文字の並びとしては少し変に思えます。なぜなら、日本語の文字である漢字や仮名は、段落の途中であれ最終行であれ同じリズムで並ぶものだからです。少なくとも上の例では最終行のリズムが変調してい

    • もう迷わない!OpenTypeフォントとTrueTypeフォントの使い分け

      フォントを購入するときや使うとき、フォントフォーマット(フォント形式)の違いについて悩んだことはありませんか?OpenTypeフォントとTrueTypeフォントでどちらを選ぶか、悩んだことがあるデザイナー・プログラマーの方もいらっしゃるかもしれません。 OpenTypeフォントとTrueTypeフォントはどちらにも誕生の経緯や役割があり、特定のニーズや用途によって適切なフォーマットが異なります。結論からいえば、OpenTypeフォントはタイポグラフィ・組版などのデザイン性が

      • コーポレートカラーをどう活かす?決まった色でレイアウトする〈“伝えることば”の考究記〉

        色を活かしてビジュアルをつくるのって、悩みがちですよね。 伝わるものをつくろう!と頑張りはじめた人にとって、一番悩みの種になりやすいのが、色の使い方。ビジュアルの華やかさを担う要でありながら、文化的な意味合いや視覚的な機能性もある……と、レイアウトにおいて非常に重要な役割を担うのはご存知の通りです。 ただ、理想像はぼんやりとイメージできていても、それを表現するのがなかなか難しい。ましてや、会社や組織のブランド色(コーポレートカラー)を活かすように!と制限されると余計混乱し

        • 生まれ変わるスポーツの大会「SAGA2024」のデザインができるまで

          「第78回 国民スポーツ大会」「第23回 全国障害者スポーツ大会」の愛称となる「SAGA2024」は、2024年の10月に佐賀県で開催されます。 2024年の佐賀県大会は、従来の「国民体育大会」の名称が「国民スポーツ大会」に変わる最初の大会となります。 SCREENグラフィックソリューションズはSAGA2024実行委員会との間で大会協力企業としての協賛契約を締結。「ヒラギノ角ゴ W6」を「SAGA2024」実行委員会に提供し、本大会のロゴ(メインメッセージ)の和文部分をはじ

        文字並びがバラつく行はなぜ起こる?日本語の特性から考える文字組みの基本|組版基礎1

        マガジン

        • “伝えることば”の考究記
          2本
        • エリックの多言語文字散歩
          6本

        記事

          「伝わる」デザインってなんだろう?〈“伝えることば”の考究記〉

          どんなお仕事でも、「伝わる」ものをつくるのって難しいですよね。 はじめまして! 科学コミュニケーター/デザイナーとして活動している、山内と申します! ぜひ気軽に“じーにょ”とお呼びください! 皆さんは、資料や企画書、デザイン物などを制作するとき、どのような工夫をされていますか?内容を作り込む、ライティングをがんばる、ビジュアルを整える、効率を重視する……さまざまなこだわりで取り組まれていると思うのですが、最終目標はみんな変わらないはず。 それは、相手へ的確に情報を「伝え

          「伝わる」デザインってなんだろう?〈“伝えることば”の考究記〉

          DTPディレクター紺野慎一氏に聞く!こぶりなゴシック誕生秘話【後編】|こぶりなゴシックの命題と今後の書体を考える

          こぶりなゴシックW0のリリースを記念して、DTPディレクターである紺野慎一氏をお迎えし、こぶりなゴシックの苛烈な開発と課せられたミッション、そして書体作りの未来に至るまで熱く語っていただきました。DTP草創期の空気感を感じる前編に引き続き、後編ではこぶりなゴシックがどのようにして作られたか、そして今後の書体制作にいたるまで語っていただきます。 インタビュアーは前編に引き続きヒラギノフォント公式note編集部の正木です。 特定の雑誌用の書体×DTPに移行するための書体を作る

          DTPディレクター紺野慎一氏に聞く!こぶりなゴシック誕生秘話【後編】|こぶりなゴシックの命題と今後の書体を考える

          DTPディレクター紺野慎一氏に聞く!こぶりなゴシック誕生秘話【前編】|DTP草創期の時代とフォント

          2024年2月14日にこぶりなゴシックファミリーの新しいウエイト「こぶりなゴシックW0」がリリースされました。 「こぶりなゴシック」は2006年に販売を開始したフォントで、エディトリアルデザインを中心に高い評価を獲得。今なお根強い人気を誇っています。2006年にW1/W3/W6を発売、2021年に最も太いW9を追加。そしてこのたび、最も細いウエイトの「こぶりなゴシック W0」が新たにラインアップに加わりました。 今日において雑誌や広告、Webサイトなど様々なメディアで使わ

          DTPディレクター紺野慎一氏に聞く!こぶりなゴシック誕生秘話【前編】|DTP草創期の時代とフォント

          英語か米語か?簡体字か繁体字か?〈エリックの多言語文字散歩〉

          みなさんが多言語対応を行う場合、対応すべき言語はいくつあるか?と言語数を把握したくなるかもしれません。そうすると、いきなり中国語の「簡体字」「繁体字」という壁にぶつかることでしょう。「簡体字と繁体字はどう違うの?」「一カ国語として数えていいの?」などなど、素朴な疑問がいっぱい出てきます。 残念ながらすべてが解決できる簡単な回答はありませんが、今回はあえてそれを切り口として、専門用語をできるだけ使わずに、多言語対応における「文字」と「言語」の関係性について解説します。 言語

          英語か米語か?簡体字か繁体字か?〈エリックの多言語文字散歩〉

          幻のファンシー書体ってなに?「ダイゴ・ケアゲ・オイケ」の不思議な魅力に迫る!

          1990年代に大日本スクリーン製造株式会社(当時)のフォントラインナップである「千都フォントライブラリー」が拡充され、そのひとつに「ファンシー書体集」がありました。 現在は様々な理由から一般販売しておらず、ハードウェア・ソフトウェア製品への組込みや、ボリューム購入を希望されているお客様向けの特注商品として提供しています。 また最新のフォントフォーマットに対応していない、文字数が足らず主流のフォント規格に対応していないなど、制限が多い仕様となっています。 残念ながら現状で

          幻のファンシー書体ってなに?「ダイゴ・ケアゲ・オイケ」の不思議な魅力に迫る!

          【和欧混植徹底解説!後編】「合成フォント」設定で違和感なく和文と欧文を組み合わせる方法と設定サンプル集

          日本語フォントと欧文フォントを組み合わせる「和欧混植」徹底解説、後編です。 前編では、和欧混植の必要性や、和欧混植において選択する欧文フォントのポイント、そしてAdobe Fontsの中からヒラギノフォントに合う欧文のアイデアをご紹介しましたが、和欧混植はフォントを選ぶだけでは終わりません。 混植するフォントを選んだら、実際にアプリケーション上で使うための設定を行いましょう。Illustrator やIndesignなど、Adobeアプリケーションでの和欧混植の設定「合成

          【和欧混植徹底解説!後編】「合成フォント」設定で違和感なく和文と欧文を組み合わせる方法と設定サンプル集

          【和欧混植徹底解説!前編】2万フォント超えのAdobe Fontsからヒラギノフォントに合わせる欧文フォントを紹介

          2023年4月からAdobe Fontsにヒラギノフォントが加わりました✨ Adobe Fontsに搭載されたヒラギノフォントはこちらからご覧ください。 今回はAdobe Fontsで使える20,000点を超えるフォントの中から、ヒラギノフォントと合うおすすめの欧文フォントの紹介、日本語フォントと欧文フォントを組み合わせる「和欧混植」の考え方や日本語に合う欧文フォントの選び方をわかりやすく紹介します。 この記事を通して、和欧混植の重要性やポイントを理解することで、Adob

          【和欧混植徹底解説!前編】2万フォント超えのAdobe Fontsからヒラギノフォントに合わせる欧文フォントを紹介

          GB18030-2022が来た!詳細編—内容から読み取る本質〈エリックの多言語文字散歩〉

          前回の概要編では、じっくりとGB18030-2022の表紙を見ながら、中国におけるGBの定義、GB18030規格改定の概要、製品への搭載義務などについて解説しました。今回は、いよいよ表紙をめくって更新された内容について詳しく解説していきます。 漢字はとにかく多いGB18030-2022の規格書の実物を見ると、まずその厚みに圧倒されるでしょう。700ページを超えるページをパラパラとめくってみてわかるのは、本文はわずか8ページ程度で、残りのほとんどは付属書である長い文字コード表

          GB18030-2022が来た!詳細編—内容から読み取る本質〈エリックの多言語文字散歩〉

          アンケートご協力のお願い【回答受付終了】

          10/10追記 アンケート回答受付終了いたしました。ご協力ありがとうございました。 日頃よりヒラギノフォント公式noteをご覧いただき誠にありがとうございます。現在、ヒラギノフォントではアンケートを実施しています。より面白い記事をお届けするためにご協力いただけたら幸いです。 実施期間は本日2023年9月19日(火)より10月9日(月)23時59分まで3週間で、所要時間は5分前後です。 アンケート回答はこちらから ご協力くださいました皆様の中から、抽選で50名様に下記の

          アンケートご協力のお願い【回答受付終了】

          モリサワさんに、新書体プロモーションの裏側を教えてもらいました

          新しいフォントのプロモーションをするのって、とても大変なんです。 こんにちは、ヒラギノフォント公式note編集部の正木です。 昨年ヒラギノ丸ゴ オールドをリリースする際に、特長をわかりやすくプロモーションするためにフォントの組見本を作りました。 やってみると、ヒラギノ丸ゴ オールドを魅力的に見せるためにどのような言葉を並べたらいいかが悩ましく、大変苦労したことを思い出します。 モリサワさんの新書体特設サイトを拝見すると、たくさんの新書体が並び、ひとつひとつのフォントにイ

          モリサワさんに、新書体プロモーションの裏側を教えてもらいました

          GB 18030-2022が来た!概要編—表紙から読み取る情報〈エリックの多言語文字散歩〉

          時は2023年、夏。中国の文字界隈でもっともホットな話題は、新しいGB 18030-2022の施行でしょう。 みなさんも、いよいよGB 18030-2022が2023年8月1日より施行されるという話を聞いたことがあるかもしれませんが、実際にどのような内容で私たちにどのような影響があるか、ご存知ない方もいらっしゃることでしょう。 そこで、GB 18030-2022について概要編と詳細編の2回に分けて解説していきます。 今回はGB 18030-2022の概要編として、中国から

          GB 18030-2022が来た!概要編—表紙から読み取る情報〈エリックの多言語文字散歩〉

          ヒラギノフォントの名前の由来になった「柊野」を散策する

          ヒラギノフォントの「ヒラギノ」は京都市北区の地名「柊野」に由来しています。名前の由来といっても、「柊野」にゆかりがあるわけではありません。 ヒラギノフォントの開発時に京都中の地名を集めて、ヒラギノフォントのコンセプトである「クールでスタンダード、現代的」のイメージに合う名前として「ヒラギノ」が選ばれました。 ここまではご存じの方は多いかと思いますが、実際の「柊野」がどんな場所か思い浮かぶ方は多くないかと思います。そこで今回は柊野地域を散策して、見どころをご紹介していきます

          ヒラギノフォントの名前の由来になった「柊野」を散策する