フォントの見積りをスムーズにもらうには?知っておきたいポイントを解説
例えば「フォントの見積りを取っておいて」と上司から言われたとき、迷いなく動き出せる方は少ないのではないでしょうか。
フォントの見積りを依頼する機会はあまり多くないですし、どう依頼すればいいのか、イメージしにくいですよね。
今回は、そんなフォントの見積りを依頼する前に知っておきたいポイントについてお伝えします。
事前にポイントを確認しておくことで、フォントの見積り・選定のやり取りがスムーズになります。また後々「見積りの金額が大きく変わった」といったトラブルも防げますので、フォントの見積りを依頼する機会がある方はぜひご覧ください。
なお、本記事は当社のフォント見積りに関するポイントのため、問い合わせ先の会社によって異なる可能性がある点、ご了承ください。
見積り依頼のポイント
フォントの見積りをスムーズに取るには、以下を明確にすることが重要です。
フォントを具体的にする
用途を具体的にする
それぞれどのようなことを事前に確認すると良いか、順番に解説していきます。
必要なフォントはどれ?フォントを具体化する3要素
フォントを決めるためには、おおまかに「ファミリー/ウエイト/文字セット」という3つの情報が必要です。
もし、デザイナーやフォントを決める担当部署から「このフォントを買ってください」と依頼された場合も、「ファミリー/ウエイト/文字セット」の情報がそろっているかチェックしましょう。
ファミリー
ファミリーとは、ベースになる形(骨格)は同じで、様々な太さを持つフォントのグループのことです。下の図は「ヒラギノ角ゴファミリー」の例です。
ファミリーの選択はデザインに大きく影響するので、最初に決めるケースが多いですね。
ウエイト
ウエイトはフォントの太さのことです。ウエイトが1種類だけのファミリーもあれば、10種類とたくさんあるファミリーもあります。複数のウエイトを組み合わせて使用することで統一感を持たせつつ、メリハリのある表現が可能になります。書体見本などを参考にしながら、用途などに応じてどのウエイトが必要か選択していきましょう。
文字セット
文字セットにはStdNやProNなどいくつか種類があり、それぞれ「フォントに含まれる文字の数」を意味しています。少ない文字数で十分な場合もありますし、逆に使用頻度の低い漢字まで含めた多くの文字数が必要な場合もあるので、目的に応じて選びましょう。
文字セットについては下記の記事で詳しく解説していますので、参考までにご覧ください。
参考)Std、Pro、Pr6、Nってなに?意味を知って賢くフォントを選ぶ!フォント名による違いと使い分け徹底解説
また「ファミリー/ウエイト/文字セット」について迷っている/決めきれないというときは、アドバイスもできますのでぜひご相談ください。
最適な見積りをもらうためにフォントの用途を具体化する
フォントの用途については、フォントをどこで・どれくらい・どのように使うのかというポイントについて確認することで具体化できます。
どこで:フォントのインストール先
フォントの見積りでは、そのフォントがどこで使われるかによってライセンスの種類が変わるため、最も重要といっても過言ではありません。
WindowsやMacなどのパソコンで使うのか、物理サーバーなのかクラウドサーバーなのか、家電やスマートフォンなどのハードウェアなのか、アプリ等のソフトウェアなのか。事前にしっかり確認いただくことをおすすめします。
どれくらい:数量
どれくらいフォントが使われるかによっても金額が変わります。はっきりとした数字でなくとも、まずはおおまかな数でも大丈夫です。
例:
パソコンであれば、何台でフォントを使うか
物理サーバーであれば、サーバー何台にフォントをインストールするのか
ハードウェアへの組込みであれば、どれくらい出荷が見込まれるか
Webフォントであれば、どれくらいのページビューがあるか
どのように:用途の詳細
フォントをどうやって使用し、なにを作るのか、可能な範囲で用途を教えていただけるとより最適なライセンスのご案内が可能になります。
例:
パワーポイントを使用して、提案資料を作成したい
クラウドサーバーを使用し、店舗用のグラフィックを内製したい
ゲームアプリに組み込んで、UI全般でフォントを表示したい
まとめ・見積り依頼メール例文
ここまで見積りを依頼する前に知っておきたいポイントについてお伝えしてきました。
改めて、見積り依頼のポイントについて整理します。
最後に付録として、フォントの見積り依頼に使えるメールの例文をご用意しました。
ポイントを全て事前に確認しておくと一番スムーズですが、時間的な制約があるなど、全て確認するのが難しい場合もあるかと思います。そんなときは例文を活用しつつ、分かる範囲を整理して見積りを依頼してみてくださいね。
例1:
○○株式会社 ご担当者様
以下の内容で見積りをお願いします。
・フォント:ヒラギノ明朝 StdN W4
・用途:物理サーバー3台にインストールして、弊社サービスの会員が管理画
面から出力できる帳票にフォントを使用します。
例2:
○○株式会社 ご担当者様
以下の内容で見積りをお願いします。
・フォント
ヒラギノ角ゴ ProN W3
ヒラギノ角ゴ ProN W6
ヒラギノ角ゴ StdN W8
・用途
弊社制作部門のPC全60台にインストールし、店舗用の案内やPOPを制作します。
ヒラギノフォントでは、フォントのお見積り相談についていつでもお応えしますので、下記のフォームから無料でお気軽にお問い合わせください。
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